アンディー・ルイズvsアンソニー・ジョシュア
砂丘の頂上決戦
今回ジョシュアはスパーリングパートナーをボコボコにして音を上げさせるほど仕上げてきたようです。
前回のジョシュアは無名のルイズが代役と聞いて少し気が緩んでいたのかもしれません。
3つのベルトを簡単に集めたられたという慢心もあったでしょう。
「再戦はKOで終わらせる。
そして1勝1敗からさらに3戦目を行い完全決着をつけてやる」
堂々と宣言しています。
完璧な選手はいない
ボクシングは全勝神話、無敵の「イメージ」に固執していていて、私もついつい全勝のイメージに引っ張られてしまいます。
ファンは自分の贔屓の選手が無敵であることを望みます。
でも実際には無敵の選手は存在しません。
本当に。そう見えるだけです。
ノニト・ドネアが井上尚弥が完全無欠ではないと証明したように、今は無敵に見えるデービスもクロフォードも必ず苦戦、負ける日が来ます。PFPのロマチェンコですら負けの多いサリドに負かされているんです。
全勝のマチャドは4敗もているカンシオに為す術もなく倒されたましたね。
そのカンシオは8敗もしているアルバラードが手に負えずKO負けました。
ゲナンディ・ゴロフキンやセルゲイ・コバレフも無敵だと宣伝されていました。
ルイズに負けるまでのジョシュアもそうでした。
全勝は完璧の証明ではありません。
負けること、特にトップレベルの競争に一度や二度敗れることは全く欠点になりません。
その日のコンディションや戦略、時に偶然に左右されることもあります。
大切なのはその挫折からどれだけ力強く立ち上がることができるかです。
負けて自信を失いそこから大きく崩れて立て直せない選手もたくさんいます。
ジョシュアが証明するのはスーパースターに不可欠なその不屈の闘志、壁に跳ね返されても尚、立ち向かっていける勇気です。
心理的障壁
一度負けた相手を克服するのは大変な作業です。
どうしても失敗した前回のイメージが頭を過ります。
ジョシュアが乗り越えなければならない壁は2つ。
ルイズとという物理的な障壁と彼の心の中にある心理的な障壁です。
アイザック・ドクボエはエマニュエル・ナバレッテとの再戦は判定まで生き残ることができませんでしたし、アルベルト・マチャドは二度目はカンシオに還付なきまで叩きのめされました。
一度味わった恐怖や不安は並大抵の勇気では克服できません。恐怖や不安は必ず蘇ります。
躊躇いも迷いも拭い去ることはできません。
しかも負けた直後の再戦です。
試合を重ねていけば自信を取り戻すこともできるでしょうが、既にスターであるジョシュアにそんな悠長なことは許されません。
大金をかけているDAZNからのプレッシャーもあるでしょう。
しかしジョシュアはウラジミール・クリチコに試合を支配された時にスターに不可欠な決断力を見せてくれました。彼には一か八かのルーレットを回す勝負強さがあります。
クリチコにあれができるなら、きっとルイズを克服できるはずです。
週末のサウジアラビアで、ルイズに奪われたベルトと威厳を取り戻さなければなりません。
必要なのは不屈の闘志。あの負けを克服する勇気です。

>彼ら以外の強力なヘビー級


コメント
ラバーマッチはDAZNが許さないでしょう。
元を辿ればルイスは、ジョシュアの米国進出の当て馬として用意されたミラーの代役です。
契約内容を詳しくは知りませんが、3試合も消耗する余裕はDAZNには無いと思います。
試合自体はルイスが気になりますね。
ジョシュア戦以降生活が派手になって太ったという報道がある一方、前回よりシェイプしてるという報道もあり、なんだかよくわかりません。
ルイスのスタイル、前回も先にダウンをとられていることを考えると、重くなっても軽くなってもダメな気はしますが…
気になるところですね。
最低でも前回のコンディションは必要です。
ルイズが勝てばヘビー級統一王者が拝めそうですが、ジョシュアが勝つとワイルダーvsフューリーの勝者との頂上決戦が見れなさそうなんですよね…