2020年注目選手
フェザー級
トゥグツソグ・ニヤンバヤル
試合の面白さや強さに人気が比例しておらず停滞気味なキャリア。
しかしゲイリー・ラッセル階級最強の男への挑戦がセットされ、まさに千載一遇の機会を手に入れました。
小国モンゴル出身という不利をその拳で切り開けるか。今年はフェザー級のチンギスハンに期待ですね。
シャクール・スティーブンソン
私はこの若者に要注目しています。
素行の悪さが気になりますがボクシングの、特にディフェンスの技術には目を見張るものがあります。
未来が見えているかのような危機管理能力に加えて安全なポジションの熟知、そして効率のいい動作。
これにメイウェザーの勤勉さが加わるともう鉄壁です。
スーパーフェザー級
王者ベルチェルト、ファーマーはお互いに知らん顔。
レネ・アルバラードはベルトをカンシオから奪いましたが、今年ベルトを保持し続けられるかは微妙。
デービスがライト級へ上げてしまった途端に静かな階級になってしまいました。
この階級はウズベキスタン勢に期待です。
シャフカト・ラクヒモフ
この間全勝のフジレをアウェイで劇的な逆転KO。
あの試合のフジレは間違いない実力者で、もし予定通り尾川がフジレと戦っていたらやばかったんじゃないかと思いました。
フジレを追い詰める為にラクヒモフは多大な犠牲を払いました。
顔面も腹も効かされ、ぎりぎりの状況でも不撓不屈の闘志で突進し続けました。
あの肉を切らせて骨を断つを実行できた彼の度胸と強打を見れば可能性を感じずにはいられません。

ムハメド・ヤクボフ
スピードとフットワークが武器のロシアのパッキャオ。
まだ世界戦戦に顔を出してはいませんが、今年は本格始動するであろうこの男にも注目。
日本でも猛威を振るっていたフィリピンの門番ジェミノを初回粉砕と間違いない実力者です。

ライト級
この階級は今年一番熱いかもしれません。
デービス、テオフィモ、ライアン、ヘイニー、ロマチェンコ。
中谷もいますね。
安全なマッチメイクを続けるとボスのメイウェザーが宣言しているデービスとロマチェンコは割愛。
テオフィモ・ロペス
今年は日本の中谷に苦戦かと思えばコミーをワンパンチで粉砕と得意と苦手がはっきりしている選手です。
ロマチェンコとのビッグファイトが決定しておりアメリカでもっとも期待、注目されるプロスペクトです。
コミー戦のようにワンパンチでPFPロマチェンコを打倒し23歳にしてその評価を確立できるか。
ライアン・ガルシア
ロメロ・デュノ戦のパワーとスピードは度を越えていました。
接近されると弱いという弱点を晒していますがエディ・レイノソに師事し改善の軌跡が見て取れます。
もしこの弱点が改善されれば、並みの世界ランカーではパンチをヒットすることはおろか近づく前に迎撃され撃ち落されるでしょう。
スタイル、容姿、SNSを駆使した今風のメディア戦略とスーパースターの要素は揃っています。
後は本番で力を発揮するだけです。
イルノール・アブライモフ
デビューしたてのウズベクですが、彼のハンマーに魅了されました。
トップレベルとの試合が早く見てみたいですが、アマチュア国際大会入賞の実力と経験を考慮すると王者級の選手以外は問題なく彼のハンマーで打ち伏せてくれるでしょう。第二のGGGと期待しています。

スーパーライト級
去年はWBSSが開催されるなど熾烈極まりない競争が行われていました。
ジョシュ・テイラーがWBSSを制覇し2冠、アリトロフィーを獲得、予想通り彼はヤーデやケリーを超える英国一のプロスペクトでした。
しかしそのジョシュ・テイラーを上回るであろうがこれまたウズベキスタン勢。
とんでもないのが今年は世界戦線にやってきます。
ショージャホン・エルガシェフ
一時のコバレフを思わせる超超超速攻型の選手。
加えてコバレフからは感じなかった狂気を感じます。
頭のねじが外れているとしか思えない異常な踏み込みから繰り出す重く且つ鋭利なパンチ。
並外れたパワーとスピードが特徴で一度見ると頭から離れません。
ただ狂暴すぎる故に粗さが目立ち全勝の世界ランカーや肝の据わった中国人に隙を突かれました。
名前も強そうなんだよな。

シャフラム・ギヤソフ
オリンピックシルバーメダリスト。
アマチュア時代はエルガシェフの上を行っていたウズベキスタンのトップオブトップです。
プロでは一歩エルガシェフがリード、スーパーライト級の門番相手に苦戦も経験しやや停滞しています。
しかし彼のハンドスピードや技術、狂暴性は注目に値します。
エルガシェフとスーパーライト級を引っ張っていくと期待できます。

平岡アンディー
日本から世界を狙います。トップランクと契約初戦を消化、今年は徐々に相手のレベルを上げていくはずです。
体格、身体能力など素晴らしい素質を感じます。
後はトップレベルを経験し、想像以上のパワーやスピード、スキルに動じない心と弛まぬ努力に耐える忍耐力を身に着けるだけです。

ホセ・ラミレス
エルガシェフ以上の狂気を感じるスーパーライト級2冠王者。
単純なパワーやスピードはトップレベルと比較して飛び抜けているということはありません。
エルガシェフはこの二つでは大きく勝っていると感じます。
しかしスタミナと精神力、これは異常…なんと表現するべきか。
適切な表現が思い浮かびません。
ラミレスのスタミナと気持ちの強さは異質です。パンチを食えば食うほど興奮し元気に暴れまわります。
それは薬物の使用を疑いたくなるほど…
その3に続く。
コメント
Sフェザー辺りから秘かにロシア系に強いのがいますよね。ラヒモフはずっと追いかけていてL字をやめてから一皮むけたとは思いますが割と被弾しますし王者になれるかどうか、、、。
以前はミハエルアレクシー?読み方分かりませんが(笑)ロメロデュノに勝って注目だったのに試合を観ると今一振り回して馬力型で好きな感じでは無かったり。。。
今年のライト級は熱いですよね。でもガルシアは好きになれません。
ロマチェンコは統一したら本当に下に行くのでしょうか?それはそれで楽しみです。
ライト級まではロシア勢よりアメリカ勢の方が勢いもあって強さでも少し上かと思います。
若い選手達が主役ってのがまたいいですよね。
この中からスーパースターの誕生に期待します。
スーパーフェザー級だとビッグファイトがないのでどうでしょう。
欧州のファイターはビッグファイトにこだわっていない感じはありますが。