2020年注目選手
クルーザー級
この階級のベルトはヘビー級への切符的な意味合いがあり王者になった選手はそそくさとヘビー級へと去っていきます。
10kg近く下のライトヘビー級の王者に負けてしまうなど競争力、選手層の薄さは人気の重量級とは思えません。
WBSSで最も成功した階級だと言えますが、ガシエフ、ウシクがヘビー級へ行ってしまい寂しくなった階級。
ローレンス・オコリーなどプロスペクトはいますが、いずれもパッとしないというかウシク、ガシエフと比較すると。
アーセン・ゴウラミリアン
こんなに強そうな名前ありますかね。
「ムラト・ガシエフ」も強そうですが、上回りました。
見た目も強さも相当なもの。
ゴウラミリアンはその名前に負けない全勝のクルーザー級王者です。
WBSSシーズン2の参加してほしかった選手ですね。
ボクシングもファイトもできる選手ですが、本質は殴り合いの選手だと思います。
そこで最大の強さを発揮するしょう。
ガシエフを指導するアベル・サンチェスの元修行を積んでいます。
剛腕ガシエフとの力関係も気になるところ。

ヘビー級
ここ数年で一気に競争が激化しています。
クリチコブラザーズ、特にウラジミールが「クリチコ拳法」をボクシングに持ち込みヘビー級を統治していたころは「ヘビー級は、いやボクシングは終わった」とも言われていましたからね。
ワイルダー、ジョシュア(クリチコ化…)、ルイズ。
彼らの下に控える世界ランカー。
それを猛追する恐ロシア人、ボクシング王国最終兵器ドュボア、ナイジェリアの怪物アジャグバ。
今年の競争は半端じゃなさそうです。
デオンテイ・ワイルダー
私は当初彼を評価していませんでした。
「バスケットボールプレイヤーが暴れているだけ、本物のボクサーには勝てない」と。
しかしここ数戦の彼の戦いぶりを見ると真逆に評価せざるを得ません。
彼の知性や技術、戦略、ハートを過小評価していました。
ここ数戦は挑戦者の質、言動共に王者に相応しいものでファンからの絶大な評価を集め始めています。

タイソン・フューリー
208cmのイギリスの巨人。その巨漢に似合わずヘビー級最高のスキルを誇ります。
来年既にワイルダーとの再戦が決定しています。
病気や薬物依存を抱えているようで精神的な不安定さが試合に現れています。
しかし逆に言えばノッているときは無敵、クリチコの治世を終わらせたのはジョシュアではなくこの男であることを忘れてはいけません。
アンソニー・ジョシュア
並外れた体格を自由自在に動かす身体操作能力、筋力を誇るボクシング界きってのスーパーアスリートです。
アンディー・ルイズに奪われた威厳とベルトをサウジアラビアで奪還。
完璧なアウトボクシングを披露し一部の識者やコアなファンからの再評価されました。
しかしカジュアルなファンからの評価は辛らつで「クリチコの再来」「ただの優れたアスリートだ、ファイターではない」だとか囁かれています。
元々はジョシュアとKOはセットです。
今年は悪評を一掃するパフォーマンスが求められます。
エフェ・アジャグバ
ナイジェリアからの刺客。
風貌とそのパワーから底なしの怪物かと思われていましたが全勝のアリ・エレン、キラヅェとの試合で現状の限界を晒しました。
しかしそれもそのはずで彼はボクシングの英才教育を受けてきたわけではありません。
始めたばかりとも言えます。
生まれ持った体格やパワー、恐怖への鈍感さは今までのどの試合からも感じます。
後は王座へ挑戦するまでにどれだけボクシングに深みを持たせられるか。
ベルトとその先へ進むための切符は素質と運だけでは手に入りません。


ダニエル・ドュボア
英国製ダイナマイト。
ジョシュアを超えるとも囁かれている逸材です。
王座挑戦は目前まで迫っており残すはボクシングの政治面をクリアするだけです。
ベルトを保持しているのはワイルダーとジョシュアですが、現状イギリス以外で無名のドュボアと戦うとは考えられません。
今年は辛抱、無敗のプロスペクトなどどれだけ実力者を倒せるか。
今年の末か来年の頭にはワイルダーもジョシュアも無視できないほど巨大化しているはずです。

バクホディル・ジャロロフ
身長201cm、KO率100%。
これまたウズベキスタンからの刺客。
アマチュアの豊富なキャリアを誇ります。
ウズベクの狂暴性を鑑みるとこの男もヘビー級戦線で戦うにふさわしい狂暴性を持っているはずです。

アスランベク・マクマドフ
入れるか迷いましたが、インパクトがあるので入れておきました。
風貌が「鬼」。日本に流れ着いた鬼のモデルとなった人物はこんな風貌だったんじゃないかと思います。
もし日焼けして赤い肌ならまさに「鬼」に見えると思います。
全KO。戦いも鬼。彼の右は「鬼の棍棒」です。

オレクサンドル・ウシク
WBSSクルーザー級を制覇しクルーザー級4本のベルトとアリトロフィーをコレクションに追加。
次のコレクションとして狙いを定めるはヘビー級のベルトです。
重量級離れした機動力と運動量、巨人達が未知の戦略を持ち込みます。
ヘビー級のパワーがウシクの特徴をかき消すか、ヘビー級がウシクの機動力に慌てふためくか。
未知との遭遇を果たすのは。

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