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ボクシングサイエンス その6 慣性力2

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関節の加速

慣性力

ボクシングサイエンス その5 慣性力1
関節の加速 慣性力 前回並進運動に起因する回転運動について説明しました。 今回は上記の運動をより理解する為に必要で且つ人体の運動に不可欠な慣性について説明したいと思います。 ここから数回に渡って慣性ついての話が続き、力学的な話が少し...

前回の例で使った二重振り子の例です。
二重振り子を掴んで右側へ並進運動させます。
すると二重振り子は何かの力で押されたように左に倒れます。

黒い矢印が慣性力

実際には二重振り子は力で押されて左に倒れたわけではありません。
慣性によってその場に留まろうとした結果、力が加わったように見えてしまうのです。
また二重振り子を持つ手の運動を停止させた時に二重振り子を回転させるのも二重振り子が運動し続けようとする慣性によるものです。

ここまでが前回の内容です。

もう一つ別の例を挙げます。

小球にバネを取り付けたものを用意します。
摩擦や空気抵抗のない空間でバネを引っ張ってみます。

A点を掴んでバネを引っ張ると②のようにばねが引き伸ばされます。
このA点から遠ざかる向きにばねを引く力(見かけ上)が慣性力です。
以上から慣性力は上図の例においてバネを引っ張る力と見なすことができるのです。

ここからが重要な点で、この慣性力が働くには条件があります。
以下慣性の性質の復習です。

慣性
静止している物体に力が働かないとき、その物体は慣性系に対し静止を続ける。運動する物体に力が働かないとき、その物体は慣性系に対し運動状態を変えず、等速直線運動を続ける。

Wikipedia

小球とバネの例に戻ります。
抵抗のない宇宙空間でバネを引っ張ると、小球は慣性によってその場に留まろうとするのでバネが引っ張られて伸びます。
しかし一度小球が動き出し、その後に外力が加わらない場合バネは縮んで元の自然長に戻り小球と一緒に等速直線運動を始めます。
等速直線運動では慣性力が働かないのでバネが伸び縮みすることはありません。

慣性力を簡単に要約すると物体が加速している時にのみ感じる力だということです。
バネは力を蓄えて一気に放出する性質があります。

人体において力を蓄えるバネの働きをするのは筋肉と腱です。
スポーツにおいてはこのバネの性質を利用して爆発的な運動を行います。

自然長:ゴムに何も力を加えていない時の長さ

補足

※誤解のないように少しだけ補足します。
物体の加速度と反対の向きに働く力には空気抵抗や摩擦がありますが、慣性力とそれらの力は違います。
抵抗のない宇宙空間に浮かんでいる地球を思い切り蹴っても足が痛くなるだけでビクともしません。
もし全人類が一か所に集まって一斉にジャンプしても地球の地軸の傾きには殆ど影響しないでしょう。
もし地球とロケットを紐で結び付けてロケットを飛ばしてみても少しも動きません。燃料が無駄になるだけです。
抵抗のない宇宙空間で地球が動かないのは慣性が働いているからです。

F = ma

Fは力aは加速度、mは質量。
この式で表されているように地球の質量が大きすぎるので地球に加速度を持たせるには非常に大きな力が必要になります。

もう一度言いますが慣性力を働かせるには加速させなければなりません。

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