フライ級の怪物
レイノソ談
カネロのトレーナーであるレイノソはフライ級のフリオ・セサール・マルティネスを非常に多くの形容詞を使って賞賛しています。
「規律正しく、カリスマ的で強靭で忍耐強く。
普通のファイターとはどこか違っていて前向きによく笑って練習に励み、そして激しく勇敢に戦う。」
これだけの賞賛を聞いてしまうとそれだけで好きになってしまいます。
実際に戦いぶりを見てもレイノソの言葉に嘘は無さそうです。
マルティネスから感じるのは度を越えた楽観主義。
パンチを恐れない呆れるほどの前向きさ。
マルティネスの前回の試合。
ロサレスとの試合。
初回から破格の強打をロサレスが倒れるまで出し惜しみなし。
レイノソが賞賛するように激しく勇敢に戦いました。
この試合はトンデモない試合でした。
鼻先を危険なパンチがかすめても直撃を食らって膝が揺れても動じない。
それどころがむしろより積極的になります。
マルティネスの戦いぶりはどんな時でも前向きで微塵も不安は感じさせません。
マルティネスのこのハイリスクハイリターンの戦法。
この感じ、似てるんですよね。
同じメキシコの怪物ナバレッテに。
この選手と似たような雰囲気を持っています。
ちょっとネジの外れた楽観主義というか。本当に呆れるほど前向きな戦い方です。
マルティネスのパンチはガードがルーズだし、大振りだしで隙だらけに見えます。
しかしそう見えるだけでこの相打ちのタイミングを狙うにはかなりの度胸がいります。
もしカウンターを狙ってミスすれば、マルティネスはそこへ猛烈なコンビネーションで畳みかけてきます。
そういえば同じメキシコのルイス・ネリも同じですね。がら空きの顎を狙えばいいと思える。
でもそれができないからみんなやられてしまう。
モルティ・ムザラネ
マルティネスは今後まずはフライ級の統一。
その後スーパーフライ級のエストラーダといったビッグネームを狙うということです。
田中との試合も見てみたいですが、田中は井岡との日本人対決に向かうような雰囲気なので残るはムザラネとダラキアン。
ダラキアンは旨味がすくないから狙うならムザラネか。
勤勉なハイガード、鉄壁のムザラネをマルティネスはどうやって崩すのか。
マルティネスのロサレス戦のパフォーマンスを思い返すとムザラネのハイガードを破格の強打で打ち破ってしまいそうだと感じています。
マルティネスは最初から最後まで激しく戦えますしロサレスの強打をものともしない顎と精神力です。
後半型のムザラネが前半のマルティネスの猛攻をしのいだとしても、後半で追い上げられるとは考えにくい。

田中恒星
やっぱりフライ級で興味をそそられるとすればスピードでマルティネスを上回り、さらに俊敏に動く足のある田中です。
木村翔との激しい試合にも耐え抜く心身の強さもあり、打ち合わなければマルティネスの好きなようにはさせないはず。
勿論日本人対決も魅力的です。
井岡の技術とキャリアが田中のスピードを凌駕するか、それとも若く勢いのある田中が井岡の技術を押し切るか。
見てみたい試合ではあるんですがけどねー。
でもまずはマルティネスvs田中の試合の方が興味をそそられてしまう。
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