バンタム級統一戦
井上尚弥vsジョンリエル・カシメロ
コロナがなければ、本来であれば既に決着がついていたであろう試合でした。
しかし残念なことにコロナによる入場規制による収益源とそれに伴う報酬の減額をカシメロのマネージャーが拒否したと報じられています。
最近井上はWBSSからほとんど戦っていないという意見もちらほら目にするようになってきました。
確かにWBSSのファン・カルロス・パヤノとの戦いが2018年10月で今は2020年の8月です。
2年でパヤノ、ロドリゲス、ドネアとの3試合のみ。
試合の間隔が常に大きく空いています。
カシメロが統一戦を拒否したことでさらに伸びる見込みです。
コロナという非常事態であり誰かに責任があるわけではありませんが、そろそろ試合をしないとファンの関心を失ってしまいますね。
そして当のカシメロは主戦場をPBC移すんだとか。
PBCはパッキャオのマニー・パッキャオ・プロモーションと懇意にしているとかで、優秀なフィリピン人選手が供給されていくので充実している印象があります。
一応人気者のネリ、アメリカ人のウォーレンもいますしね。
一方トップランクはと言えば、バンタム級にはこの間のジョシュア・グリアーをアップセットで破ったフィリピンのハードパンチャーマイク・プラニアくらいでしょうか。
しかしグリアーを破ったとは言えプラニアも井上の相手になるとは思えません。
残念なことにトップランクのボブ・アラムとPBCのアル・ヘイモンの不仲が原因でトップランクとPBCの越境は不可能と言われています。

井上はトップランクでビッグファイトを模索するならフェザー級まで階級を上げる必要がありますね。
ライト級4団体統一戦を終えればロマチェンコが階級を落としてくるとも言われていますが、その場合でもシャクール・スティーブンソンが妥当な相手です。
井上は貧乏くじを引いてしまったのか。
デューク・マイカー
カシメロはPBCのチャーロツインズのPPVイベントに出場し、対戦相手はデューク・マイカーというガーナ人になるんだとか。
24勝19KOの28歳。
パンチがありガードの高いまとまったボクサー。
アメリカで戦い始めたのは最近で、目ぼしい勝利はありません。
変則的で一発狙いのカシメロはこの手の頑張るタイプは苦手なイメージがありますがどうか。
テテのように一発で終わらせる姿も、普通に苦戦して負ける姿も想像できる選手です。
今回の件で一番得をしたのは一度は井上と試合が決定し、その知名度を上げたカシメロですね。
井上との試合で一気に名前を売って、別リーグで戦う。
選手のプロモーションとしては大成功です。
コメント
ファイトマネーで大分揉めたみたいですね、カシメロ。11月開催の観客ありでの試合を求めていたところを見ると、これまでと同じかそれ以下、数百万〜1,000万程度の提示だったと思われます。
プロモーターからすれば今まで通りの提示をなぜコロナの中拒否するのか分からない、カシメロとしてはやっと掴んだハイリスクのビッグマッチを安売りしたく無い。平行線の喧嘩別れだったと思います。
楽しみにしていたので残念です。
気になるのは井上の今後ですね。
相手も呼べない、期間も空いている。
今回についてはカシメロがかなり得したと思います。