スーパーウェルター級王者3団体統一
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チャーロ兄弟は世界初の同時、同階級での同時世界王者を実現しました。
両者は久しぶりに同じイベントで試合を行います。
兄ジャモールの相手ははゴロフキン、ジェイコブスと戦いミドル級最高峰の実力を証明しているセルゲイ・デレブヤチェンコ。
弟のジャメールはジェイソン・ロザリオとのスーパーウェルター級3団体統一戦となります。
9月26日、日本時間では9月の27日に行われるPPVのダブルヘッダーです。

KOアーティストへと変貌
ジャメールがまだアメリカのプロスペクトだった頃、彼は双子の兄のジャモールの破壊的なボクシングと対照的に技巧派と呼ばれることが多かったと記憶しています。
現在のKOアーティストであるイメージはとは少し違っていました。
ジャメールの豹変にはきっかけがありました。
ジョン・ジャクソンとの世界王座決定戦です。
ジャクソンは伝説の強打者ジュリアン・ジャクソンの息子であり、父親ほどではないにしても破壊的な拳を有しています。
ジャメールは伝説の強打者の遺伝子を相手に臆することなくハードショットを交換しベルトに手を伸ばします。
しかし世界タイトルは甘くあリません。
試合はジャクソンの強打と技術にジャメールは我慢の展開を強いられました。
8回までにジャクソンに奪われたポイントは5。
ジャメールはベルトを奪うためにもう1段強くアクセルを踏み込みます。
ジャクソンの必死の抵抗にあうも執念の右フック一発で試合をひっくり返し、世界タイトルを手にしました。
ベルトを巻いたのを転機にジャメールは獰猛なプレデターへと変貌します。
世界戦の戦績は6勝5KO1敗。
KO率が示す通りこれまで戦いぶりが嘘のように豹変、兄ジャモールのお株を奪うKO勝利を量産しました。
唯一トニー・ハリソンのジャブと長身に苦しめられ涙の1敗を喫しましたが、再戦ではこれまで以上に狂暴化した姿を披露しKOで雪辱しました。
鉄人ジャメール
ジャメールのボクシングへ賭ける気持ちは生半可ではありません。
自宅に体育館ほどの大きさもある巨大なボクシングジムを建設しています。
内部には様々なマシーンが設置され、ありとあらゆるトレーニングが想定された施設となっています。
自宅に建設したジム。
トレーナーをエロール・スペンスを指導するデレク・ジェームズへ変更しトレーニングを生活の中心に据えたボクシング漬けの生活を送っているようです。
私は初の負けを喫したハリソン戦での彼の涙が忘れられません。
最近は兄ジャモールと同様に言動も大人しめ。
真摯にボクシングに打ち込んでいる姿勢を感じどこまで強くなるのか見てみたい、応援したいと思える選手です。
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