ジャロン・エニスvsカルロス・アブレウ
試合内容
試合ごとに評価を上げていく天才エニスの最新試合。
スリックディフェンスに加えてパンチ力にスピードと才能はぴか一。
ウェルター級でも際立ちます。
戦績も26勝24KOと目を引く。
相手のアブレウは23勝21KO5敗。
カバラウスカスにUD、ベスプーチンにUDとウェルター級の超強豪相手に判定で粘りKO負けはありません。

エニスはいきなり仕掛けてアブレウを脅かします。
スピードもパワーも普通ではありません。
アブレウは高いガードでエニスの攻撃を防ぎながらジリジリと前進しプレッシャーをかけます。
ガードを固めるアブレウに対してエニスは上下に打ち分けアブレウがかばいきれない場所を強烈なパンチで打ち抜きます。
打てば打たれ、何もしなければボコボコ。
アブレウは苦しい状況が続いています。
5回はエニスがアブレウの右に芸術的なアッパーカットをカウンターで合わせました。
この回は山ほどの差を見せつけられたアブレウ。
6回はダメージの残るアブレウが果敢に攻めるもまたもカウンターでダウン。
再開されるましたがエニスがハードショットを打ち込んで試合を終わらせました。
感想
ベスプーチンのスピード、カバラウスカスのパワーに判定まで粘ったアブレウをKOですか。
アブレウはこの日動きを見ても衰えたとは言えず甘い選手ではありませんでしたが圧倒しました。
これまでの動き、そしてこの日の動きを見ると私の想像以上の天才かもしれません。
試合ごとに惹かれていきます。
クロフォード並みに違和感なく左右を使い分ける上にこのセンスと身体能力。
クロフォードに匹敵する才能を持っているかもしれません。
要注目ですね。
兄にゲイリー・アレン・ラッセルを持つ天才アントゥアンはアマチュア時代にエニスに勝利しています。
エニスのセンスが活きそうなアマチュアで勝っているあたり、アントゥアンも兄のアレン同様に頭抜けた天才ですね。

コメント
何というか…クロフォードのようなスタンスで、バレラのような上体の使い方をしたかと思ったら、競り合いではマイダナみたいな変なパンチを出す。
誰の完成形でもなく誰の途上でもない感じがします。あとはフィジカル面と切り替えの速度次第ですかね。全体的な速度ではあと一歩といった感じがしますが必要ないでしょう。
この階級はクロフォードにスペンス、プロスペクトではエニスと全KOのバージル・オルティスがいます。
ウェルター級本当に層が厚いと言うか、アメリカ勢は強い。
スポーツが盛んで学生時代から部活の掛け持ちが普通、メジャースポーツに流れる人材の才能の恐ろしさを感じました。
第二のメイウェザーの登場に期待したいですね。