ワシル・ロマチェンコの逆襲
ロマチェンコの怪我
ロマチェンコはリナレス戦から痛めている右肩をテオフィモとの試合の後に手術したようです。
トレーニングキャンプの時点で違和感を覚えていたようで、試合の当日には痛みが走っていたのだとか。
怪我を抱えたまま試合に臨むプロ根性には脱帽ですが、万全のコンディションで挑んでほしかった。
負けた後でこんなことを言ったところで言い訳のように聞こえてしまいますし、テオフィモの勝利を祝福する声にかき消されてしまうはずです。
ロマチェンコは再戦へ前向き
ロマチェンコは右肩の手術が成功し完治した暁にはテオフィモとの再戦を望むと発言しています。
あの試合6回まで怪我が原因となって動けなかったのだとすればどうなるか分かりません。
7ラウンド以降はパンチでテオフィモを揺らす場面を何度か演出していました。
初回からあのペースで攻め続ければテオフィモが降参する可能性もあるでしょう。
採点の疑惑
もしも再戦があるとすれば採点は要注意です。
試合自体は私はテオフィモの勝ちで納得しています。
しかし採点は開きました。
あの採点はジャッジ一人がたまたま頓珍漢だったのならそのジャッジを教育し直せばいいだけです。
しかしもっと深い思惑が渦巻いていたではないかと勘ぐってしまいます。
ロマチェンコのアメリカの人気は日本ほどではないようで、ルーツはホンジュラスと言えどアメリカ人であるテオフィモをスターへ押し上げる為にロマチェンコを捨て駒として利用したのでは?とも考えられます。
テオフィモの実力や判定の結果にケチをつけるつもりは一切ない私ですら、今回の採点については少し違和感を覚えました。
ロマチェンコの憂鬱
テオフィモ陣営はロマチェンコとの再戦にはほとんど関心がなさそうで、怪我を理由に再戦になる確率も低そうです。
試合後テオフィモはデビン・ヘイニーとジャーボンテイ・デービス、ライアン・ガルシアを挑発しそっちに興味津々です。
ヘイニーを”Eメールチャンピオン”呼ばわり。
ヘイニーはフランチャイズベルトを揶揄して”但し書きチャンピオン”と応えています。
まあトラッシュトークに関してはロマチェンコに勝ち事実上ライト級を統一したテオフィモの圧勝ですかね。
2敗目を喫したロマチェンコの今後のキャリアはどうなることやら。
スーパーフェザー級で戦いたいと発言していましたが、テオフィモに負けて階級を落としたという評価は受け入れられないでしょうから、ライト級でキャリアを終えるのかもしれません。
そうであるならテオフィモに限らずデービスやヘイニー、ライアンとの試合も気になります。

コメント
119-109に注目が当たっていますが、真の問題は117-111の方です。119-109は頭がおかしいとか違う試合を見ていたとか賄賂をもらっていたとか、そういう次元の異常なジャッジで論ずる価値がありません。しかし117-111は違います。
116-112ならば納得する、というかその様に採点した人も多いと思います。僅か1Rの差ですが、問題はそのラウンドが9Rである事です。極端な話、あのラウンドを12R展開してもロマチェンコは勝てないのです。ありえません。前半の印象に引っ張られたのであればそれはそれでジャッジ失格です。
再戦しても9Rの内容ではダメ、ではロマチェンコはロペスが元気な前半に何が出来るのか…立場は違えど村田との再戦時、玉砕覚悟で攻めるしか無かったエンダムが思い出されます。
こんな風に評価の基準が試合や地域によって曖昧なのがボクシングの足を引っ張っている側面もありますよね。
私はカネロとメイウェザーがやった時は唖然としました。
未だにあれを超える試合はありません。
ゴロフキン-カネロの例もありますし再戦するにしてもKOしか道はありません。