井上尚弥vsジョンリエル・カシメロ
天才の浪費
WBSSを制覇、ジェイソン・マロニーを圧倒した井上のキャリアがここで足踏みしてしまうなんてことはあってはなりません。
彼の天才をこんなところに留めておくのは、世界のボクシング界全体で見ても資源の無駄遣いです。
統一戦以外の試合を挟むこと自体が井上の浪費。
カシメロとウバーリvsドネアの勝者と連続して戦う以外にこれを防ぐ手立てはありません。
井上唯一の不安
スピード、パワー、スキル。
全て揃っています。
今、井上に不安があるとすれば、強打者への苦手意識でしょうか。
そしてもう一つは怪我。
怪我に関してはキャリアを通して井上が付き合っていくことになる気がします。
一度脆くなった骨が完全に治っているとはとても思えません。
ましてやキャリアを続行し試合と練習で怪我へのストレスをかけ続けている井上です。
なおのこと完治しづらいはず。
もう一つは強打者への苦手意識。
潜在意識に植え付けられたパンチへの恐怖。
強打者のパンチが掠めたり、腕を叩かれた瞬間にドネア戦がフラッシュバックするかもしれません。
野球で言えば打者の及ぼすストレスで投球が困難になるような投球障害が代表的です。
ボールが投げられなくなるほど深刻にならないまでも、今まで迷いなく打ち込めていた場面で躊躇し、それが隙を生むということは十分にあり得ると思います。
カシメロしかいない
だからこそ、次の試合の選択肢はバンタム級では一つしかありません。
3団体統一戦、カシメロです。
プロでの実績はなかったとはいえ、ロンドンオリンピックでベスト8にまで食い込んだデューク・マイカーを簡単に蹴散らしています。
パワーだけなら井上と互角でしょう。
スピードも今のドネアを上回り、ミスが命取りとなる相手です。
カシメロの大穴に賭けるファンもいるでしょうから、オッズも成立するはず。
カシメロの狂気が井上を呑み込むかもしれません。
少なくともファンはバンタム級の井上に統一戦以外は期待しません。

リゴンドーもコアなファンの間ではちらほら言われていますし、このブログのアクセスも急増しています。
しかし私個人的な思いですが、40歳のボクサーを倒したところで得られるものが小さく、また負けた時に失うものが大きすぎ、今PFPファイターが戦う相手としては割に合いません。
リゴンドーがビッグネームを倒してからならまだしも。
コメント
カシメロとの試合が実現するとして、井上選手の用意するプランがどのようなものか気になりますね。脚を使いながら大振りのパンチにカウンターを狙うのか、ブロッキングを多用してプレッシャーをかけて多少強引にでもねじ伏せるのか。
井上選手は気が強いですし結構強引にねじ伏せに行く気がします。
見てる側は脚使ってジャブとカウンターの方が安心出来ますけどどうでしょう。
カシメロを力でねじ伏せられることが理想ですが、カシメロのパンチはミスが命取り。
ドネア戦の経験から強引さは封印していくんじゃないかと私は考えます。
ジャブとフットワークで判定を許容すれば問題なく勝てる相手ですね。
パワーという点では比嘉は申し分無し、スキルについてもダイヤの原石だったと思うんですが…順当にキャリアを積んでいれば井上との日本人によるバンタム級頂上決戦も見られたかもしれません。まぁ過去の話です。
あとはガバリョですかね…強さはカシメロと大して変わらない気がします。タイトル戦線に絡めないことには話になりませんが。
大器ガバリョ。
もし才能を開花させれば井上に迫る唯一の存在かと思います。
現状はカシメロと同じ一発頼みしかない気がしますが。