ダニエル・デュボアvsジョー・ジョイス
試合内容
英国全勝プロスペクト同士の潰し合いです。
英国内だけでこれだけの試合が、もっと言えばフューリーvsジョシュアのようなもっと大きな試合が実現できるなんてうらやましい限り。
英国ヘビー級の層は厚い。
デュボアは15勝14KO。
ジョイスは11勝10KO。
大男ジョイスより巨大なジョイス。
他階級なら1階級は違うと言いたいほど。
初回はジョイスがプレッシャーをかけて、デュボアが動き回って的を散らします。
クリーンヒットはほとんどありませんが、ジョイスのジャブが効果的です。
予想通り経験豊富なジョイスの方が落ちついた試合運びを見せています。
2回、このままではまずいとデュボアがペースアップ。
しかしジョイスはクリンチを見せるなどいつもと違います。
ジョイスの動きはスローですが、大きく動けます。
デュボアはこれに手を焼く。
さらにジョイスは顎も気持ちも強く、デュボアのパンチを受けても平然としています。
序盤デュボアは手数を出してジョイスを脅かしますが、この日のジョイスは一味違う。
一筋縄ではいきません。
ジャブで距離を確保し危険な距離ではサイズを活かしたクリンチ。
動きは遅いですが戦い方はいつかのヘビー級を支配した拳法家を彷彿とさせます。
中盤からジョイスのジャブでデュボアの左目が腫れてきました。
デュボアは強い右も打ち込み見せ場は作りますが、ジョイスが体格を活かしてしてこれを吸収。
明確なダメージは与えられません。
中盤終わってボクシング自体は互角、ジョイスのジャブかデュボアのコンビネーションか。
難しい展開が続きます。
見た目だけなら左目が塞がっているデュボアの方が痛んでいます。
終盤は完全に左目が塞がったデュボアをジョイスがジャブで痛めつけ続けてKO。
感想
この試合はデュボアの若さ、勢いをジョイスの経験と技術、体格の利が封じ込めた試合となりました。
相手を獰猛さ飲み込み圧倒していたこれまでのスタイルとは少し異なり、落ち着いた試合運びで徐々にジョイスを弱らせました。
やはりWSBとは言え、この男を封じ込めたウシクはヘビー級の伏兵です。
デュボアはこれで一端後退となりましたが、彼の若さと才能なら再び浮上してくれるはずです。
目の怪我が後遺症となれなければいいですが。
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