ジョンリエル・カシメロvsギレルモ・リゴンドー
WBOのセカンドタイトルを持っているリゴンドーとWBOタイトルを持つカシメロの試合が交渉中と報道されています。
この組み合わせは特にバンタム級に注目しているファンには嬉しいニュースです。
フィリピンの怪物
カシメロ。
6連続KO中のフィリピンの怪物。
そのKOの中には元王者、ゾラニ・テテ、全勝のオリンピアン、デューク・マイカーへの勝利も含まれています。
ライトフライ級から4階級目にしてその充実度は増すばかり。
王座奪取となった前々回のテテ戦、防衛線となった前回のマイカー戦のノックアウトは日本のモンスターに引けを取らないド派手さで、映像だけを見ればバンタム級だとは信じがたい破壊的な拳を見せてくれました。

弱点は後半。
前半は飛ばしますしスタミナはあるとは言えません。
しかしカシメロの強打は本物。
衰えたリゴンドーの細い顎に当たれば、立ち上がることはできないでしょう。
キューバの最高傑作
キューバの最高傑作ももう40歳。
全盛期はとても負ける姿が想像できなかったボクシングマスターです。
井上尚弥の眼窩を砕いたドネアの最盛期を子供扱い、封殺しドネアの快進撃を止めました。
全盛期のリゴンドーであれば井上ですら不利予想が立つはずです。
しかしどんなに優れた選手でもどんなに意思の強い選手でも年には勝てません。
どれだけ研ぎ澄まされた刀であろうと時間と共に錆びついていきます。
フリオ・セハやリボリオ・ソリスとの試合では衰えからなのか、効かされる場面がありました。
もしもリゴンドーが年齢を克服することができれば。
カシメロになす術はありません。
主役はモンスター
主役は井上尚弥です。
彼が動かなければこの階級は動きません。
今やPFPキングまで後一歩まで迫りました。
本当の敵はバンタム級ではありません。
ロマチェンコが若き天才テオフィモに陥落させられた今、モンスターの前を走るのはカネロ・アルバレスとテレンス・クロフォードのみです。
しかし彼らに迫るにはもう一段階アクセルを踏まなければなりません。
井上が鮮烈なKOでモロニー戦の勝利を飾ったかと思えば、クロフォードがワンパンチでブルックを撃沈。
底なしの才能を見せつけられました。
残るはカネロはフリーエージェントとして、191cmの長身のスミスへ挑みます。
そして見据える先にはクルーザー級。
井上が彼らとの熾烈な競争に勝つためには、バンタム級で長居するわけにはいきません。
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