ホセ・ラミレスvsジョシュ・テイラー
真の階級最強決定戦
この統一戦はまさに階級最強決定戦の様相です。
ジョシュ・テイラーはWBSSスーパーライト級を完全制覇しこの試合へ漕ぎつけました。
WBSS出場者にはレジス・プログレイ、イヴァン・バランチク、キリル・レリクといったスーパーライト級の真の強豪が参加した大会でしたが、テイラーは文句なしの内容で優勝者にのみ与えられるアリトロフィーを手にしました。
そしてラミレス。
WBSS参加は見送りましたがビクトル・ポストル、モーリス・フッカー、ホセ・ゼペダ、アントニオ・オロスコといったWBSSの対岸の強豪を一掃しています。
現在王者級と評価されるショージャホン・エルガシェフ、シャフラム・ギヤソフなどのプロスペクトを除けば、ジョシュ・テイラーとホセ・ラミレスは近年最も険しい道を進んできた真の王者と言える選手です。
彼らの戦歴を上回るのは現役ではPFPに名を連ねている選手だけ、実力だけなら彼らに匹敵するものがあるでしょう。
彼らの戦いはPFPファイター同士の戦いといっても過言ではないかもしれません。
それほどの能力を持っている選手同士の戦いです。

ホセ・ラミレス
ここ数戦の充実度は驚異的。
ポストル、ゼペダ、フッカー。
クロフォードのスーパーライト級時代の充実度を上回るようなパフォーマンスを見せていると私は感じます。
クロフォードも手を焼いた曲者ポストルから妥協なくポイントを奪い続けました。
特にフッカー戦は圧巻のパフォーマンスでした。
効かせてから仕留めるまでの手際の良さ。
コバレフvsカネロ戦を彷彿させるような鮮やかさでした。

狩猟本能とも言うべきラミレスの激しさ。
動物並みです。
ジョシュ・テイラー
WBSSでの優勝劇。
猛牛バランチクの突進を躱し、現役屈指の強打者で技巧も冴えるプログレイとの死闘をものにしました。
過酷なWBSSを制した実力を疑うファンはいません。
ショートレンジで風車の如く回転力、ガードを無力化し相手の急所へ滑り込ませるパンチの精度。
バランチクやプログレイと渡り合える強靭さ。
ここ数戦の充実度はホセ・ラミレスに引けを取りません。
このレベルの試合を供給し続けることができればボクシングは安泰だと言えます。
トップランクは業界での立場を死守するためにフューリーvsワイルダーなど強気な試合が続いています。
日本の怪物井上尚弥はにも充実した相手を用意してほしいと思います。

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