エマヌエル・ナバレッテvsクリストファー・ディアス
試合内容
井上尚弥との対戦も話題になっていたナバレッテのWBOフェザー級防衛戦。
33勝28KO1敗。
ディアスは伊藤とシャクールと戦っている王者級の実力者。
26勝16KO2敗。
初回はいつも通りディアスを起点周回しロングパンチを飛ばすナバレッテ。
スピードで勝るディアスはナバレッテのジャブにカウンターを合わせますが、ナバレッテの独特のステップで躱されます。
スーパーバンタム級から上げてきたナバレッテの方が大柄でパワーがあり、スーパーフェザー級から上げてきたディアスの方がスピードがあります。
ディアスはスピードを生かしてナバレッテのジャブに左右のカウンターを合わせています。
しかしナバレッテは意に介さず。
序盤、ナバレッテは本気で打ち合えばペースを奪えそうですが、アウトボクシング的な立ち居振る舞いです。
4回に左アッパーカットでダウンを奪取。
再開後はディフェンスがしっかり立て直してナバレッテを押し返します。
中盤はディアスが攻勢を強めてナバレッテを下がらせます。
ナバレッテはこう戦うと決めていたのか慌てる様子もなく普通にアウトボクシング。
ディアスは後半はガードを上げてプレッシャーを強め勝利を手繰り寄せようと積極的にコンビネーションを見せますがナバレッテの大砲とスイッチスタンスを組み込んだディフェンスがこれを阻止。
ダメージを与えられません。
しかし見栄えは上回っているか?
ナバレッテは本気なのか手を抜いているのか分からないような戦い方です。
終盤にコンビネーションのアッパーカットでナバレッテが2度ダウンを追加。
ナバレッテは試合を終わらせようとペースを上げますがディアスは死力を尽くしてこれに抵抗します。
ディアスはチャンピオンシップラウンズに勝負をかけて物凄い猛攻をしかけナバレッテを押し込みます。
ナバレッテは下がりながらパンチを返しダウンをさらに追加。
ディアスは立ち上がって続行をアピールしますがレフェリーが試合をストップ。
感想
ナバレッテは底知れない体力が最大の武器だと思っていましたが、長い未来を考えてなのか最近は激しい打ち合いは見せてくれません。
意図があってあえて打ち合わないのだと思います。
ディアスは王者級の実力がありながら不運ですね。
伊藤、シャクール、ナバレッテと強豪にぶつけられ続けダメージが心配です。
コメント
フェザー級は難しいですね。最軽量級から上がるには重すぎる、中量級を目指すには軽すぎる。基本的にライト級ぐらいのフレームの選手のセカンド階級になるので、下から上げてきた選手はそれだけで不利がつきます。
逆にラッセルのようにジャストウェイトで戦えると圧倒的なパフォーマンスを発揮できるのですが、そのような選手は上を目指す選手にも下から上げた選手にも回避される…
ドネアもそういった階級の難しさに跳ね返された1人だと思っています。
ナバレッテもなんだか苦戦しそうな感じがしますね。
これまでは体格を生かして戦っていましたがそれが活かせなくなっていますよね。
スタイルが変わっているのは将来を見据えてなのか、今の限界がこれなのか。
本格的なフェザー級選手との試合を見てみたいですね。